ぶうううん's Cafe

どうにかこうにか。備忘録に近い。

Mint60を作った。

自作キーボードが気になった。

 最近、自作キーボードが気になってしまい、先日秋葉原にある遊舎工房に足を運びました。前々から存在は知っておりましたが、そこまで興味はありませんでした。しかし、分割キーボードの良さに気づいてしまい、その延長で自作キーボードに興味を持ちました。

製作候補

遊舎工房の通販サイトにて販売されている分割キーボード製作キットから候補を出しました。キー配置がOrtholinear Layout(格子状)になっている友人の自作キーボードを大学にて試させてもらった結果、Ortholinear Layoutに慣れるには相当な時間が必要だと感じました。よって、キー配列は通常のキーボードと同じようなRow-Staggered Layoutのキーボードに絞りました。また、キースイッチはLow-Profileではなく、通常の高さのあるキースイッチが使用できるものとしました。まとめると、私が求めるキーボードは以下の条件を満たすキーボードです。

  • 分割キーボードであること。
  • キー配列がRow-Staggered Layoutであること。
  • キースイッチがLow-Profileではないこと。

前述の遊舎工房の通販サイトから条件を満たすキーボードを探したところ、ほとんど存在しませんでした。その理由は、自作キーボードのほとんどがOrtholinear Layoutを採用しているためです。条件を満たした数少ないキーボードが以下のものです。

  • Choco60

    • HHKB配列。
    • 60%キーボード。
  • 7sPro

    • HHKB配列。
    • Choco60より少しだけキーが多い63キー。

 正直Choco60も7sProもあまり変わりがありませんので、この時点ではChoco60にしようと決めておりました。しかしながら遊舎工房を訪れてみると、遊舎工房の通販サイトには載っていないキーボードがあるではありませんか。それがMint60です。

eucalyn.shop

Mint60は設計者様(@eucalyn氏)がご自身のサイトで販売されているため、遊舎工房の通販サイトには載っていないのだと思います。ですが、店舗販売の委託はされているようで、私はMint60を購入しました。Mint60はHHKB配列ではなくREALFORCEをメインで使用している私にとって「私が求めていたのはコレだッ」という代物でした。


Mint60組み立て

 さて、キーボードキットを購入してルンルンで帰宅したは良いものの、中身を見てみるとPCBが入っておりませんでした。

f:id:buuuuuuun3939:20210514034102j:plain
PCBだけ入っていない...

これでは組み立てを行うことができません。「そんなことある?」と思いながら友人に通話をかけ、「本当に無いわ。アハハ(泣)」ということでその日は終わりました。遊舎工房にメールを送り、PCBを郵送して貰いました(本当なら電話ですぐに連絡したかったけど、店舗に電話置いてないみたい&Twitterでは問い合わせを受け付けてない)。

f:id:buuuuuuun3939:20210514034531j:plain
遅れて届いたPCB

 PCBがやっとこさ届いたところで、研究室でひたすらはんだ付けしておりました。はんだ付けなんて高校生の頃に太鼓の達人のコントローラー改造して以来やってない...。という不安がありましたが、意外とうまくできました。ダイオードのはんだ付けは次の画像のように、反対側からマスキングテープで固定してはんだ付けすると便利です。マスキングテープ無いと辛い。

f:id:buuuuuuun3939:20210514034851j:plain
ダイオードはんだ付け中

 遊舎工房で購入したキットには、ProMicro用にコンスルーが付属してきます。ProMicro用の通常のピンヘッダではなくコンスルーを使用することで、PCBからProMicroが着脱可能となります。

f:id:buuuuuuun3939:20210514035817j:plain
通常のピンヘッダ(左)とコンスルー(右)

 本来はキースイッチをはんだ付けしてからLEDをはんだ付けするのですが、私は順序を間違ってしまい、先にLEDをはんだ付けしてしまいました。その結果、LEDのはんだ付け箇所に近い箇所のキースイッチのはんだ付けに少し苦労しました。LEDのはんだ付け箇所は多くないので、一旦外しても良かったかもしれません。また、このLEDの裏面とキースイッチが干渉してキー入力が不安定になることがあるらしいので、LEDの裏面のテープは剥がさずにそのままはんだ付けだけでくっつけました。

f:id:buuuuuuun3939:20210514041809j:plain
LEDのはんだ付け

 キースイッチを付けてアクリルを組み立てると、キーボードの形ができてきます。個人的にはキースイッチのはんだ付け前が一番の鬼門で、キースイッチをはめたアクリルにPCBをはめるのですが、強くはめすぎて何度もキースイッチがポロポロと取れてしまいました。はめるというよりも、重ねる位の感覚でした。

f:id:buuuuuuun3939:20210514041635j:plain
キーボードらしくなってきた。

 キースイッチは今使用しているREALFORCEのR2TLA-USV-IV(55 g)に近いスイッチを求めて、Sakurioという静音リニアスイッチにしました。遊舎工房の方に「リアフォに近いスイッチはありますか?」と聞いたところ、おすすめされて押し心地に納得したので購入しました。高級スイッチだけど、妥協したら負けな気がした。 Sakurio / Rosélio (Silent Linear) スイッチ -(5個)shop.yushakobo.jp

スタビライザの潤滑

 折角キースイッチが静音でも、スタビライザをそのまま使用してしまうとタイプする度にカチャカチャと煩い音がなってしまいます。そこで、スタビライザにルブやグリスを付与します。私の場合、バイクのメンテナンスに使用しているKUREのグリースメイトを途中で塗っておきました。スプレーグリスなので、キーボード組み立て後でもキーキャップを外してスタビライザに直接付与することができます。塗りすぎるとアクリルがびちゃびちゃになって大変なので注意。

www.amazon.co.jp

ProMicroのUSBもげ防止

 ProMicroのUSBコネクタはすぐにもげるらしく、先人に習ってダイソーの2液混合エポキシで固めておきました。

pcがProMicroを認識しないのだが?

 ほぼほぼ組み立てが終わったところで、ファームウェアをProMicroに書き込もうとしました。しかし、なぜかProMicroをpcが認識してくれません。WindowsにUSB接続しても、COMポートが認識されない。おかしい。原因が良く分からず試行錯誤した結果、接続に使用したUSBケーブルが原因でした。部屋に転がっていたUSBケーブルを使用していたのですが、データ転送に対応してないもののようでした。USBケーブルを変えたら一発で認識されました。ProMicroが壊れてなくて良かった。

f:id:buuuuuuun3939:20210514042909j:plain
やっとここまで来た!

ファームウェアはQMK ToolBoxで書き込んだので、あとはキーキャップをはめるだけ。キーキャップは遊舎工房のデモ機と同じくTaiHao ABS Cubic Miami Blueです。可愛い。

f:id:buuuuuuun3939:20210514043112j:plain
Mint60完成!


TRRSケーブルの自作

 分割キーボードを作ったら、キーボード同士をつなぐケーブルも作りたくなるのが人の性。そこで、遊舎工房で売られている自作TRRSケーブルキットを買ってきました。PCB郵送の件のお礼も言ってきました。
 TRRSケーブルの自作にはガシャポンの殻があると便利でした(たまたま遊舎工房でキーキャップのガシャを回してた)。

f:id:buuuuuuun3939:20210514044913j:plain
TRRSケーブルのはんだ付け

 自作したTRRSケーブルでMint60をつないでみた形がこちら。自作キーボード、ハマりそう。

f:id:buuuuuuun3939:20210514045237j:plain
良い感じ!